退院までに前もって確認しておくべき3つのポイント
入院した時からすでに退院後について考えておく必要があることをお話ししましたが、その上で意識しておかなければいけないポイントは次のことです。
- 退院までの期限 ~次の行先(自宅や施設など)へいつごろ移るのか~
- 退院時に予想される身体状況 ~その程度の介護が必要か~
- 予算 ~次の受け入れ先の利用料などかかる経費~
先に話した通り、治療が完了すれば退院となります。治療として設定されている入院期間を把握しておきましょう。退院期限が支援開始までのタイムリミットなのです。
そして、退院時に治療が終了していても、身体状況に変化があれば支援内容は大きく変わります。
- 体力低下などにより歩行などの移動する能力に変更がないか。
- 食事の摂取量に変化はないか。また、嚥下機能に変化はないか。食事に介助は必要か。
- トイレでの動作(ズボンの上げ下ろしや陰部を拭くなどの後始末)に介助が必要か。オムツの使用は必要か。
少なくとも上記の「移動」、「食事」、「排泄」は毎日の生活において必須といえる動作なので把握しておく必要があります。在宅復帰を考えているならば、この3つの動作がある程度自立できる環境整備が必要です。
そしてこれも大事なことのひとつ、「お金」の話です。これが成り立たないと生活ができません。
退院した際、完全に元通りであるならば前の生活と同じなわけで追加される予算はありません。
しかし、身体機能が大きく変化した場合、介護サービスを受ける、オムツを準備する、食事内容も見直さなければならないなど、生活にかかる出費は大きく変わります。
市民税非課税の世帯であれば、条件次第で特別養護老人ホームなどの食費や居住費(お部屋代)が減免される制度があります。在宅生活でかかる費用次第では施設サービスを受けるほうが安くなることもあります。
まあ、生活費が成り立たないから施設に行くというのは、本人の意思を尊重しない結果になることもありますのであまりお勧めしませんが、選択肢の一つとして考慮すべきでしょう。
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