施設選びのポイントは『本人の自立度』と『滞在可能期間』
前回は施設を選ぶ前に考えることについてお話ししました。今回は実際に施設を選ぶ際のポイントについてお話ししようと思います。
さて、介護の施設と聞いていろいろな役割の施設が乱立する状況になっています。これらをひとつひとつ解説していくと大変なのでまたの機会にしたいと思います。
施設選びで最初の考えるポイントは『本人の自立度』です。介護度が低い(又は自立している)のであればバリアフリーな環境になっているかなど施設のハード面を中心に選んでもよいですし、重度の介護を要する方については専門性の高い介護を提供できるなどソフト面を考慮して施設を選ぶ必要があります。
次に考えるのは『滞在可能期間』です。施設によっては「利用期間が決まっている」とか、「介護が重度化すると対応できなくなる」などの利用に条件が付いているところがあります。理想を言うのであれば利用を決めたところにずっと住んでいたいと思うのでしょうが、利用する施設がいつ、どんな状態までなら対応可能なのか、しっかりと確認をしておきましょう。
自立~軽介助の方が利用を検討する施設
家の中のことは大体できるけど、家事はしんどい・・・
段差が多くて今の家では住みにくい…
自立もしくは軽介助を要する程度の利用者が施設を考える場合、だいたい住環境の問題か見守り不足が課題となることが多いです。そうなると下記のような施設が選択肢に入ります。
- サービス付き高齢者向け住宅(略してサ高住と呼ばれる)
- 軽費老人ホーム、ケアハウス
- グループホーム
1と2については部屋代や食費などの基本的な費用と必要最低限の見守りと軽介助(施設によっては解除の一部が有料だったり、介護保険サービスを外部~施設によっては併設のサービス~から来てもらって利用する。)が提供されます。
イメージとしては「介護技術をある程度持った大家がいる高齢者用ワンルームマンション」といったところでしょうか。賃貸物件と同じ感覚なので、自分である程度の生活リズムを構築できることが必要となってきます。
3は住居費用に加えて介護保険サービス料が必須でついてきますので1と2よりは受けられる介護の幅が広がります。ただし、認知症の診断があるなど、利用に一部条件があります。
上記の施設達は軽介助のうちはよいのですが、重介助となるとおむつ使用料の増加やサービス量(介護度)の増加により金銭的負担が増えるので終身的に利用するのは困難となることがありますので注意が必要です。また、看取りなどの終身的なケアはできないところも多いです。
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